AIR-J'史

映画と映画祭と映画館と演劇とじゃがりこと旅行とライブが好きな札幌生まれのAIR-J'の記録

本棚とセックス

先日、娼年という映画を観てきた。

『娼年』予告編

小説はだいぶ前に買って読んだ。
主人公とはちょうど同じくらいの年代の頃で、性に盛んな時期の僕は少しばかしのシンパシーを抱き、数々の性癖の多さに驚き、引き込まれていった。

娼年 (集英社文庫)

娼年 (集英社文庫)

さて、小説をほぼ忠実に描いているこの映画、とあるシーンで娼夫である主人公と、客である女性がレストランでとある本の話題で盛り上がる。
それが女性のエクスタシーの引き金となり、直接的な性交はないのだが、到達点に至るのであった。

彼女はたくさんの男性に会ってきたが、肉体的な快感はあっても主人公と同様な精神的満足を得られる人は過去には一人しかいなかったという。

彼女は以下のような男性を求めていると言っている。

わたしのことを理解し、ある程度の知性をもち、文化的なバックグラウンドを共有できて・・・・・・

一時期話題になった暇な女子大生よろしく、知性に膣キュン♡、という人はあながち少なくないのではないだろうか。
(ただし彼女の場合、学歴に膣キュン♡、の比重が大きいが)

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人に惹かれる理由は何なのだろうか。
恋人を選ぶ理由は何なのだろうか。

容姿、を挙げる人もいるだろう。
肉体の部分的魅力、を挙げる人もいるだろう。
隠しきれない欲望の要素ではあるけれど、それよりも僕は会話に重きを置いてるな、と最近気付いた。
この人の考え方、好きだな。
この人とこの話題を話すの、専門的だし深く掘り下げられるし、楽しいな。
興味の範疇、どんぴしゃだな。
考え方が正反対なのに、お互い楽しいな。
など。

高度な知性は求めていないけれど、そして会話を回すのが上手いというわけでもないけれど、会話から人を好きになっていっている。

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人の家に行くと、本棚に目をやる癖がある。

ある人の部屋には自己啓発本と漫画が乱立していた。自分に自信がないのだろうか、自己啓発本は買ってはいてもそれを実践してるようにはあまり思えなかったりする。

ある人の家には日本語のテキストがいくつか置いてあった。嗚呼、こうやって日本語を勉強してきたんだな、という過去と、日本語は外国語として見たときに難しい言語であるんだな、というのがよくわかる。

ある人の部屋にはゲームソフトやBL本、アングラ雑誌が並んでいた。最近勉強し始めたという哲学の本に歴史の漫画、英語の発音のテキストは本棚ではなく机の上に散乱していた。
机の上に放置されていた『完全自殺マニュアル』とかはアングラ雑誌と同様の類で買ったと言っていた。

ある人の部屋には松任谷由美に関わる本、発達障害の本などが並んでいた。他の詳細ははっきり覚えていないが冊数は少なくても厳選されていて彼の考え方が如実に表れていた。

ある人の家には、居間に仕事関係の本ばかり並んでいた。彼は自らの詳細を明かさず、余計な世間話もしなかった気がする。

ある人の家にはピアノが置いてあった。本は・・・忘れた。でも、音大生の一人暮らしの部屋の、そこまで広くない寝室にピアノがどーん、と置いてあるのはいまだに忘れられない。

・・・最後は本棚と関係ないけれど、人のバックグラウンドは、それまでしてきた会話から更に発展して把握できる。
そこから一緒にいる安心感だったり、性的興奮だったりが湧き出てくる。

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最近買った写真集の紹介。

寝起き男子 - boys in the morning -

寝起き男子 - boys in the morning -

無防備さほど性格がよく表れ、性的興奮さえ起こる。

僕は眠りが浅く、他人の家にいると相手より先に目を覚ますので、相手の寝顔と共に部屋を、改めてぐるっと見渡すことがある。
この写真集はそれを想起させ、妄想させられる。

ああ、尊い

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最後に、自分の本棚リストを、途中までだが公開してみる。
booklog.jp
登録されてないものがまだあるのと、電子書籍も含まれているが、部屋に実際ある本棚のラインナップとほぼ一緒。
これら、映画祭のパンフレットや辞書がいくつか並んでいたりする。

おしまい。